腱鞘炎について
腱鞘炎の原因とは
腱鞘炎にも全身のリンパの停滞が大きく関わっていることは、 まず間違いのないことのように思われます。
リンパの停滞があると、痛みやうずき、しびれなどの症状がでてきます。 リンパの停滞は、各臓器の不調やバランスの悪さから起こりますが、 ここではどんな症状にも共通のこういった背景ではなく、腱鞘炎に 特有の原因について解説します。
良く使うところが痛む、というのが腱鞘炎。でも、全身のあちこちによく使うところは あるのに、腱鞘炎になるのは手(腕)だけです。
どうやら、その使われ方に問題があるようです。 腱鞘炎で最も良く見られる部分は、親指の付け根か手首でしょう。
物を握るのが痛い、手首を捻るのが痛い、など。 これらの部分の使われ方に注目してみると、手の指に関しては 握るときにだけ力が入り、手のひらを開くときには負荷なしに 開くだけということがわかります。
手首に関しては、内側に曲げるときは物を持ったりして負荷が ありますが、逆にそらす場合には負荷がかかることはまずありません。
これらの事にどんな意味があるのかは、足の筋力トレーニング と比較してみると良く分かります。
足のトレーニングでは、スクワットなどで足の前面にある、 膝を伸ばす筋肉を鍛えます。
そして前後の筋力バランスを保つために 足の後面にある、膝を曲げる筋肉も鍛えていきます。もしそうしなければ、どういった危険性があるかというと 端的には運動時に肉離れがおきやすくなります。
肉離れというのは、筋肉の断裂のことをいいますが、鍛えられて 強くなった筋肉に、鍛えられていない側の筋肉が拮抗できなくなった結果 ひきおこされます。
一方の筋肉だけを鍛えることは、バランスを崩すことに他なりません。
腱鞘炎の場合、指を握る側の筋肉や手首を内側に曲げる筋肉 を使うことがほとんどで、指をそらす筋肉や手首を外側に曲げる 筋肉はあまり使われません。
この状況は足のトレーニングで足の前面の筋肉だけを鍛える場合と 同じように、筋肉のバランスを崩してしまいます。
違うのはトレーニングのときのように、大きな負荷では動かして いないということです。 それでも加齢とともに使われない筋肉が衰えていくので、 使う側と使わない側の筋力の差が大きくなってしまいます。
ですから、腱鞘炎になるのはそれなりの年齢に達した 場合が多いということになります。
そして、腱鞘炎になる人に女性が圧倒的に多いということ を考えると、女性が弱りやすい筋肉が問題ということに なります。
この筋肉は総指伸筋といいますが、女性には若いときから 弱い方もまれにおられます。
そういった方は、20代から腱鞘炎を発症することもあります。
腱鞘炎の場合、腕や指の筋力がもともと足ほど強くないので、 肉離れほど大きな損傷はおきませんが、筋力のアンバランスが 筋肉の強い緊張(コリ)を継続させ、その結果おきるようです。
ですから痛みをとるうえでは、いかにこの緊張をゆるめるか が重要になります。


